6月28日、一般社団法人スキルマネージメント協会(SMA、大原茂之理事長)が東京・千代田区のちよだプラットフォームスクウェアで開催した第7回SMAオープンセミナーで、ITジュニア育成交流協会の奥田喜久男理事長が 「広がる IT ジュニアの裾野とその未来」と題して講演した。
スキルマネージメント協会(SMA)は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)で標準化された組込みスキル標準(ETSS)をベースに、人材育成、スキルマネージメント手法の開発、スキルの分析手法、経営指標としてのスキルの可視化などを行う団体で、ITジュニア育成交流協会とは提携関係にある。
「IoTとAIが牽引する時代の展望と人材の育成・活用のあり方」と題した今回のセミナーでは、SMAの大原理事長による「スキルとタレントのマネージメントによる人材育成研究会の活動報告 」など、三つの研究部会が会員企業に向けて報告。あわせて招待講演として、ITジュニア育成交流協会の奥田理事長が「広がるITジュニアの裾野とその未来」と題して講演した。
講演では、協会の活動に初めて触れる方々にITジュニアの育成活動を紹介した後、今年度から新たに取り組むU-16プログラミングコンテスト(U-16プロコン)「旭川モデル」の展開を説明した。
旭川で今年6回目を迎える16歳以下を対象としたU-16プロコンは、中学生を中心とする世代にプログラミングの楽しさを知ってもらい、パソコンが好きな子どもたちの夢や目標になることを目的とした大会だ。夏休みに事前講習会を開催し、秋にコンテストを行う。講習会からコンテストまで、参加する中学生たちはプログラミングを勉強するのだが、そのときわからないこと、困ったことが出てきたら、コンテスト実行委員会に連絡すると、地元の工業高校・高等専門学校の生徒・学生が教えに来てくれるという「先輩が後輩を教える」仕組みをもつ。



いま、U-16プロコン北海道の実行委員会とITジュニア育成交流協会は、この仕組みを「旭川モデル」として全国で展開し、U-16プロコンを各地で開催しようと動きはじめている。人材育成の手法を研究するSMAの会員に向けた今回の講演によって、IT業界のなかから多くの応援の声が上がることを期待したい。
(文・写真:ITジュニア育成交流協会 市川 正夫)